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四季彩の宿ふる里 温泉旅館・創作料理 西和賀・湯川温泉 東北応援月間

3泊4日の今回の旅行、最終日はゆっくりできそうな温泉宿に泊まることにしました。
西和賀の温泉宿は年々数が少なくなっていて、「今度とまろう」と思っていた宿をネットで調べると、次々と営業終了の情報があがってきます。民家から離れた自然の中の一軒宿のようなところがなくなっていくので、とっても残念です。
ちょっと足を延ばせば、花巻温泉・鉛温泉・鶯宿温泉もありますが、今回は最終日まで西和賀近辺でばっちり遊ぶ予定でしたから、湯本温泉・湯川温泉でお宿を探すことにしました。
いくつか候補を挙げた中に、以前、料理人の友人(女子)が宿泊して「すごい良かったよ」と絶賛していたお宿「湯川温泉 四季彩の宿 ふる里」の名前があったので、今回はこちらを利用させていただくことにしました。
ほっとゆだ駅を過ぎて、「歓迎 湯川温泉」の看板を超えると採掘場跡があり、その前に四季彩の宿ふる里はありました。
駐車場に車をつけたとたんに女性スタッフにお出迎えされ、普段丁寧な接客慣れていないので、逆におたおたしちゃいました(笑)。
お部屋までご案内いただき、夕飯まで、まだ45分ほどあるとのことなので、お風呂につかりに行くことに・・・相方の身長を見て、大きい浴衣をすぐに用意してくださいました。
お風呂は、女性男性に分かれた大浴場と貸切の家族風呂があり、家族風呂を利用させていただきました。
家族風呂は、小さめの内湯のみですが、お宿の裏は川と山で民家がないため、お風呂の窓を全開にして半露天風呂感覚で入れます。
川を覗き込み「あ、魚泳いでいる!」なんて眺めながら入浴できます。
源泉賭け流しのちょっと熱めのお湯は、ほんのり黄色で、さらっとしていながら肌にまとわりつき浸かっているだけで筋肉痛がほぐれていくようでした。
お部屋も、川沿いに面していたので、濡縁からも川が見えました(川沿いに横長に建っているので玄関からお部屋までが遠いという難点はありましたが)。夜、部屋の明かりを落として行灯をつけたら、つがいの狸が水を飲みに渓流沿いを歩いて山に入っていく姿も見られましたよ!


さて、お風呂に入って、すっかりおなかがすいたところでお楽しみの夕飯。
お品書きを見るだけでため息が出そうです。
食前酒:ビーノダイキリ(写真なし)
前菜:ミニトマトのゼリー寄せ。砂肝の佃煮。きゅうりの雲丹味噌添え。空豆の南蛮漬け。おから豆腐
お造り:鱸。生海月。白牡丹海老。
ゼリー寄せは甘くデザートようでした。砂肝は意外と柔らかくあまじょっぱさがちょうど良い。雲丹味噌は、ほんのり雲丹風味で白いご飯に乗せてもあいそう。季節の空豆はプリッとしていました。おから豆腐が、予想以上にしっとりしていてマメマメしていて美味しかった~。
主皿:岩手牛の陶板焼き。
枝豆ご飯。鮎の真薯のお吸い物。野菜のピクルス。
前菜から、白米に会いそうなおかずの連続でしたので、早々にご飯をお願いしてしまいました。ほんのり塩味の豆ご飯は、ふっくら炊き上がっています。吸い物のお出汁が絶妙!!鮎も季節物でいいですねえ。岩手牛は、短角牛でしょうか?HANZOUYAでいただくようなお肉でした。赤みが強くて、肉肉しい。・・脂ギッシュなA5ランクのお肉が好きな人には合わないと思いますが、私はこのくらいのお肉のほうが味がしっかりしているので好きです。
ピクルスは、ちょっと甘みが強いお酢のようですが浸かりすぎておらず、野菜がピンとしています。
蒸し物:フカヒレ茶碗蒸し
焼き物:桜姫鳥の巻物ヤサイジュレソース
茶碗蒸しは小さいながら丸ごとフカヒレが入っています。出汁が繊細で美味しいのがいきていますね。桜姫鳥は青森の鶏肉ですね。エサにこだわって飼育しているのでピンク色のお肉になるそうです。鶏肉自体の味がしっかりしているので美味しいですけど、野菜コンソメが、ちょっと味薄かったかな。
別注文:山葡萄ワイン
甘くて濃厚なぶどうジュースみたいでしたがちゃんと酔っ払いましたのでお酒です(笑)
中皿:鱧とわらびのソーメン(写真なし)
わらびが片栗でコーティングされていて麺に見立ててあり、めんつゆでいただきました。わらびが太くすすれなかった(笑)。ソーメンというよりはうどんに近かったけれども、やはり西和賀の蕨は美味しいです。
揚げ物:海老と蟹のくず衣揚げ
デザート:ライチジェラードとフルーツゼリー
この、最後のタイミングで揚げ物はきっついなあと思ったのですが・・アーモンドと紅白のあられに包まれた一口大の揚げ物はどちらもサクリとしていてぱくっと食べちゃいました。
ゴマの衣がついているのはサツマイモ。ゴマのおかげなのかちょっと大学芋っぽい感じ。
ジェラードの「ライチたっぷり感」がすごかった~。果物のライチって瑞々しいというか、ちょっと水っぽいとかんじるのですが、このデザートはものすごく味が凝縮されています。果肉もいっぱい入っていました。
どのお料理も東北地方の旬の食材をメインに使っているようですね。この地方だと、今の時期は山菜や川魚がメインになりがちなのだけど、「イロイロな味を楽しんでいただきたいので、あえてそればかりにならないようにしている」とお宿の方から。
どのお皿も、どこかしらにこだわりの調理が施されていて、手が込んでいて、一皿一皿感動の嵐でした。
ちょっとしたソースやマヨネーズも手作りのようで、余計な味(添加物)がなく、素材やだしの味が活かされていますね。人によっては「味が薄い」と感じるかもしれません。
パンパンなおなかが、ちょっと落ち着いたころを見計らって、大浴場へ。
内湯はちょっと熱かったですが、露天は川からの風が気持ちよくいつまでも入っていられそうないいお湯でした。
朝ごはん。こちらも夕飯同様、手が込んでいました。
和食ですが、サラダ・卵料理・デザートなど和洋折衷なラインナップです。ご飯は白米かおかゆか選べるようでしたので、私はおかゆをいただきました。
食後には、別室に牛乳とコーヒーが用意されていて、よろしければどうぞ?と案内されました。
湯田牛乳でカフェオレ!
お宿独自のポイントカードがあるとのことで、会計時にカード作っていただいたら、記入情報から今月が私の誕生日だと気がつかれ「お誕生月のサービスです」と、岩手産の赤ワインのお土産までいただいてしまいました。
玄関から部屋までの移動距離とか、宿の裏を流れる川が「渓流」と呼ぶにはちょっとさびしい感じなところとか、自販機のジュースがちょっぴりお高い点とか、マイナス部分もありますが、それをはるかに上回る満足感がありました。
接客(サービス)+お料理+お風呂>料金

2012年6月11日

次回、秋に西和賀に行く予定なのでそのときのお料理も楽しみです。

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